Linuxで使用するメールクライアントが、長いこと気に入ったものが存在しなかったのだが、先日、やっと満足できるLinux用のメールクライアントを見つけることができた。それが、Claws Mailだ。
LinuxだとThunderbirdが定番だが、Thunderbirdは寄付の広告が目障りで、To doリストとか余計な機能が付いているので、ちょっと重い。KmailやGearyなども試したが、日本語対応が中途半端で、セキュリティ管理を厳しくしすぎて、KDEウォレットとか認証メッセージの警告が頻繁に出て来るし、設定が変に入り組んでいて、画面も使いにくい。
日本人が開発したSylpheedを一時利用していたが、内部のデータ管理が壊れて、受信したメールが消失する現象があったので使わなくなった。現在も、受信したメールが消えるバグが放置されたまま、もはやメンテナンスが行われていない模様だ。
それで、Linuxでは、ずっと、Wine上で、お気に入りの秀丸メールを使っていた。やはり、一番使いやすい。
先日、日本人が開発したSylpheedから派生したClaws Mailというメールクライアントが存在することを知り、使ってみた。
Linux Mint上で公式版をインストール(Flatpak版もある)。Claws Mailは、日本語に対応している。アカウント作成は自動設定ウィザードが起動するが、アカウントの細かい自動設定まではしてくれないようだ。そのままでは送受信できなかった。送信ポートの変更(25から587への変更)などは、自分で変更した。基本的知識があれば、すぐ修正できる。簡単で、軽快に動作する。複数アカウントにも対応していて、満足。Linuxでは、これをメールクライアントとして利用しようと思う。移行時の注意点としては、秀丸メールから、メールをClaws Mailへ移動する時に、メッセージタイトルが文字化けした。対処方法は、秀丸メールからのエクスポートの時、UNIX MBOX形式で、さらに「エンコード」にチェックをいれれば、文字化けせずに正常にインポートしてくれた。
(2024/7/10 追記) Windows用もあったので、Windows10にもClaws Mailをインストールしてみたが、マルチアカウントで使う設定にかなり苦労した。まず、Linux用も同じだが、日本語の間違いがあり、ツールバーの「ツールバー|作成」となっているのを、toolbar_main.xmlの当該箇所を修正しなければならない。おそらく日本語の理解できない外国人がGoogle翻訳からコピペする時に、ミスしたのだろうが、「メール作成」に修正。秀丸メールのように、アカウントごとにメールボックスを分けたい場合、かなり内部の構造を熟知しておかなければならない。メールデータや設定は、「(ユーザー名)\Appdata\Roaming\Claws-mail\」の配下に作られる。しかし、メールボックスの「Mail」フォルダは、なぜか「(ユーザー名)\Appdata\Roaming\」に作られる(普通はClaws-mailの配下に作られるのが自然なのだが)。それで、ファイルメニューの「メールボックスの作成」でメールボックスの名称を「Claws-mail\MailBoxes\xxxxx」のように作成しておいてから、アカウントを作成して、いちいち、受信フォルダや、送信済みフォルダ等を指定しなければいけない。Sylpheedの不便さを、そのまま踏襲してしまっている。こういったところは、改善して欲しい。