前回の記事で、Windows7のデスクトップをWindows10正規版にアップグレードするためにドスパラのホームページのサポート情報をいろいろ検索している時に、VH-AD3LのWindows10用ドライバのダウンロードページを見つけたのだが(***後日、これは間違いだと分かった。VH-ADという旧機種のドライバだった)、その後、以下のようなサポート情報を見つけてしまった。
–インテル ( R ) マネジメント・エンジン ( ME ) の脆弱性対策ファームウェアの更新方法
製造番号から対象製品を検索することができて、試しに私のVH-AD3Lの製造番号を入力してみると正に対象製品であった。ゴールデンウィークでもあるし、暇潰しにファームウェアの更新をやってみることにした。
まず、「 Intel-sa-00086 検出ツール 」 で本当に必要かどうか確認できるということだったので、更新手順ページのリンクをクリックして、インテルのホームページからツールをダウンロードして実行した。そこでも、やはり脆弱性があるという表示がされた。
ドスパラのホームページに戻って、ファームウェア更新手順のページで、VH-AD3L用の更新ツール「AD3L.zip」をダウンロードし、ホームページの手順と同じようにダウンロードフォルダ内で展開した。理由はよく分からないが、二度、順番にファームウェアを更新しなければならない。再起動して、起動時にF2キーでUEFIのバージョンを確認したら、現状のファームウェアはN.1.02で、ツールを使って、まずN.1.05へ更新し、次にN.1.07に更新する手順だった。
ホームページの手順通り、AD3L_N.1.05フォルダ内のF.batを管理者権限で実行した。DOS窓が開いて、何やら英語で間違いがないようにして実行するよう警告が表示され、「続行するには何かキーを押してください・・・」とあったのでキーを押すと、何も実行せず一瞬でDOS窓が消えた。それでも手順通り再起動されるのを待っていたが、いつまで待っても再起動されない。何度試しても同じだった。念のためウィルス対策ソフトを無効にしてみたが、やはり同じだった。
少し考えてみて、F.batをテキストエディタで開いて、内容を確認した。懐かしいDOSコマンドが並んでいて、英語の警告文を表示した後は、キー入力待ちし、文字表示をクリアして同じフォルダ内の実行ファイルをオプション付きで実行するだけだった。特におかしな記述はないように思った。もう十年はDOSコマンドを使用していないと思うが、ehoコマンドで警告文の文字列を表示し、pauseコマンドでキー入力待ち、文字列クリアまでは実行できているようなので、その後の実行ファイルの起動に失敗して、何もせず、DOS窓が終了しているようだった。そういうDOS窓の終了の仕方は昔よく見たことがあった。どういうケースだったか考えて、思い出したのが、カレント・ディレクトリの場所がどこなのかということだった。DOS窓を起動した直後は、ユーザーのホーム・ディレクトリ(C:\Users\user_name\)がカレント・ディレクトリになっていて、当然そこにはF.batで指定した実行ファイルは存在しない。そのため、何も実行せず終了していたのだと分かった。
そこで対処方法として、スタートメニューからDOS窓を起動して、cdコマンドでF.batのあるダウンロードフォルダ内のAD3L_N.1.05フォルダにカレント・ディレクトリを移動し、dirコマンドでF.batがあることを確認。コマンドラインでF.batを入力してEnterを押すと、予想通り、実行ファイルが起動されて、進行状況も随時表示され数分で再起動された。念のため、手動で再起動しUEFIのファームバージョンを確認。無事N.1.05になっていた。同じ方法で、AD3L_N.1.07フォルダ内のF.batを実行し、これも同様に成功した。
ファームウェア更新後は、タッチパッド無効が解除されていたので、FnキーとF6キー同時押しで無効に戻した。
無事終わったことはよかったが、ホームページの手順通りにやって実行できないのに、誰からも文句はなかったのだろうか?以前の記事でドスパラのサポートのレベルの低さについて書いたが、個々の問い合わせには対応しても、間違ったサポート情報の記事を訂正することを誰も思いつかず、そのままになっているだけなのかもしれない。今回もサポートを当てにせず、自らの能力で乗り越えることができ、ドスパラのサポートの無能さを改めて確認できた。